6 #県外から就職した方のインタビュー

福島の人のやさしさに支えられています

関 裕子 さん

勤務施設
特別養護老人ホームせんだん(いわき市)
就職時期
平成30年7月

Chapter.01

震災後、福島の人を手助けしたいとずっと考えていた

栃木県の実家で同居していた祖父母と一緒に時間を過ごすことが多かったこともあり、以前から介護の仕事には興味がありました。ホームヘルパー2級の資格を取得するため通信講座を受講し、施設実習では利用者さんとのふれあいがとても楽しく、人のあたたかさに触れたことで介護の仕事をやりたいと思うようになりました。

その後、介護の有料老人ホームで勤めるようになり、もっと福祉に関する視野を広げたいと思い介護技術及び知識の向上を図りました。介護経験3年が過ぎ、夜勤業務もしながら利用者さんに支えてもらえましたので、日増しに介護福祉士になりたいと思い猛勉強しました。
勉強の成果で、支えていただいた利用者さんに恩返しが出来るようになり、利用者さんが困っているところの課題解決ができ、求めているニーズに応えられるようになりました。

介護福祉士資格取得後、栃木県の老人保健施設で介護職員として勤務しましたが、施設から自宅へ戻った利用者さんの生活支援に関心を持つようになり、在宅での生活を支える訪問介護員へと転職しました。

そんな時に発生した東日本大震災では、津波や原発事故により福島県の介護施設が大きな被害を受けて利用者にも犠牲者が出たことをニュースで知り、それから福島の人を手助けしたいという気持ちを強く持つようになりました。

そしてその思いは消えることなく、福島で介護の仕事を目指すようになりました。
以前から温泉やドライブに来ていて馴染のある福島県いわき市で介護の仕事を探していましたが、職員宿舎があり実家からもアクセスの良い「特別養護老人ホームせんだん」に就職することができました。

※ホームヘルパー2級
2013年まで実施されていた訪問介護職員2級養成研修の別称。現在は後継資格として介護職員初任者研修に変更。

Chapter.02

福島の人のやさしさに触れ、私が支えられていると感じる

利用者さんの方言が分からず戸惑うときもありますが、表情や会話に気を配り、「自分の立場だったら」「自分の家族だったら」と考え、細やかに接することを大切にしています。そうすることで心を開いてくれて、どんどん話しかけてもらえるようになりました。

利用者さんを支えているつもりが、私に興味を持っていただき、時に「大丈夫?」と慣れない私を気遣ってもらえた時は、利用者さんとの距離が縮まったようで嬉しかったです。

休日には近くの温泉へ出かけ、出会った人との何気ない心地よい方言での会話に癒されています。

Chapter.03

福島県で介護の仕事を目指す方へ

新たに何かを始めるときは、不安な気持ちはあるけれど、まず来てみて行動してみることがいいと思います。始めてみることで見えることがあったり、行動することで自分が変われることもあり、それは年齢に関係なくできると思います。

福島には優しく迎え入れて支えてくれる温かい人がいるので、ぜひ来てみてください。行動してみてください。